外国人留学生インターンによるレポート:『AIDアントレプレナープログラム』オープニングイベント

学び舎momは、愛知県の留学生地域定着・活躍促進事業 AICHI VALUE:2021年度(夏季)外国人留学生インターンシッププログラムの受け入れ企業として、2名の外国人留学生にインターンシップを体験していただきました。

インターン生は

名古屋市立大学・経済学部博士前期課程に在学中の  李 惠さん 

名古屋大学・国際開発研究科修士課程に在学中の   黄 雨さん 

中国からの留学生です。

留学生と当社スタッフとのオンラインMTGの様子

 

お2人には、8月25日(水)にオンラインで開催された『AIDアントレプレナープログラム』オープニングイベントにオブザーバーとして参加し、当日のレポートを担当していただきました。

『AIDアントレプレナープログラム』は、愛知県立大学起業部が主催し、当社代表の矢上清乃がアドバイザーを務める学生のための起業講座です。

クイックレポート:2021/08/25 AIDアントレプレナープログラム・オープニングイベント

『AIDアントレプレナープログラム』の詳細についてはこちらをご覧ください。

 https://aai.itri-apu.com/2021/07/26/aid-application/

第2回からの受講生を引き続き募集中です!

2021/08/25 AIDアントレプレナープログラム・オープニングイベント

日時:2021年8月25日(水)12:00 – 14:00

場所:Zoomによるオンライン開催

参加者:34名(ご招待オブザーバー・運営を含む)

第1部 講演&パネルディスカッション
◆講演

(1)「起業という働き方」
光畑 由佳 氏 モーハウス 代表取締役/子連れスタイル推進協会 代表理事

(2)「半径5メートルから世界を変える」
吉岡 まこ 氏  NPO法人シングルマザーズシスターフッド 代表理事

◆パネルディスカッション

登壇:

  • 松葉 由紀子 氏 EY新日本有限責任監査法人 名古屋事務所=AAI起業部アドバイザー
  • 光畑 由佳 氏 モーハウス 代表取締役/子連れスタイル推進協会 代表理事
  • 吉岡 まこ 氏  NPO法人シングルマザーズシスターフッド 代表理事

進行:

  • 矢上 清乃 学び舎mom株式会社 代表取締役=AAI起業部アドバイザー
第2部 交流会

Zoomのブレイクアウトルームにわかれて、松葉氏と矢上によるファシリテーターのもと、第1部講師の光畑さん、吉岡さんも参加いただいて、参加者の学生の皆さんとともに自己紹介や自己認識につながるテーマでディスカッションを行いました。

参加レポート

インターン生によるレポートです。日本語と中国語で書いていただきました。

第1部 講演&パネルディスカッション

1)光畑由佳さん講演の概要

『子連れ出勤』を可能にする働き方を実践している光畑さんは、ママを服から自由にし、授乳服の「モーハウス」を育ってきました。会社が大切にしているのは、「授乳できる環境づくり」ということです。

子育てと仕事人生を両立させたい気持ちを持ち、「授乳できる環境づくり」という課題を気づくことから、

①建築環境から衣環境へ「Wearable」②技術で環境を作る「FemTech」③女性が本来持つ力の再発見「Empowerment」④仕事と生活のミックス「Intergration」といった四つの点に着眼する上で、授乳服のパイオニアとして、品質の高い商品の開発に努め、赤ちゃんを待たせることなく授乳できるアウター・インナーを販売している会社を光畑さんが起業しました。 

「モーハウス」は、社会への発信や女性への影響を起こさせ、日本で女性に優しい環境を構築することに貢献した会社であるといえるでしょう。

2)吉岡まこさん講演の概要  

 吉岡さんは、NPO法人マドレボニータを創立する経緯を語りました。1998年に出産した彼女は、産後ケアの不足による悪影響を身をもって体験しました。 吉岡は、女性が産後に直面する危機として、「母性の危機」「赤ちゃんの危機」「夫婦の危機」の3つを挙げました。 実際に、1990年代では、産後ケアの不足は共通の社会問題の一つとなっていたので、吉岡さんは、そういう問題意識を持ち、1998年に産後ケアの教室を開設しました。産後ケア知識の普及や女性のための産後ケアサービスを提供することを目指していました。 産後ケア教室も、徐々に全国規模に広がっていきました。 日本ではまだまだ多くの女性が産後うつに悩まされているため、産後ケアをさらに普及することが必要です。 吉岡さんも、「産後にはたくさんのリスクがの潜んでいるが、適切な手を打てば予防できる。」と言及しました。

なお、吉岡さんも、起業の過程で直面する3つの大きな壁、すなわち「情報の壁」「機会の壁」「価値観の壁」についても言及しました。 つまり、新しい知識を受け取らせることに加えて、いかにして新しい考え方や価値観を心から受け入れてもらいということをを考えることも大切です。 そういう考えは、これから起業したいと考えている人の参考になれるかもしれないと思います。

3)パネルディスカッション

パネルディスカッションでは、学び舎mom代表取締役 矢上清乃氏を進行役とし、登壇者ともう1人のアドバイザーであるEY新日本有限責任監査法人 松葉由紀子氏がアントレプレナーシップに大切なこと、そして多様性についてのそれぞれの考えを語っていただきました。 

1.アントレプレナーシップへの理解

松葉さん:起業するだけではなく、自分の人生に自己決定して、自己責任を持っていく生き方だと思います。すなわち、人間力を養うということです。

吉岡さん:自分がやるべきことを自分で見出して、それを実行するということです。問題意識を持って自分が何か貢献できるのかを考えることは大事です。どのようにアントレプレナーシップを身に着けるというと、まず、失敗を恐れずにまず何かやってみることは必要です。

光畑さん:文化とか、価値観とか新しい何かを作るということです。あるいは新しいことを発見し、発揚することや常識を変えていくことだと思います。 

2.多様性(ダイバーシティ)への理解や考え:

光畑さん:人々が持つ常識が異なるということもダイバーシティの一面だと思います。つまり、いろいろな視点を持つことが大事です。

吉岡さん:多様性は属性の多様性と個々の多様性に分けられます。具体的には、属性の多様性を尊敬するということは、社会におけるジェンダーの不平等をさらに解消するすることや、トランスジェンダーの人々が声を出せることなど、社会における異なるグループを尊重することを意味します。 また、女性にとって母という属性も、個人的なアイデンティティの一部に過ぎません。個人のアイデンティティを再認識することも大事です。さらに、一つのグループの中でも多様性があります。個々の多様性を尊敬することは、つまりグループ内の全員が異なる経験をしておることを理解し、個人の独特性を尊重するということです。

松葉さん:都市や地域が違えば、その特徴や生活スタイルなども異なります。 同時に、社会のさまざまなグループも異なる特徴を持っています。 それらの違いを知っていることが非常に大事で、受け入れなくてもかまわないです。いろいろ知ってから選択の幅を広げることができるからです。 

3.自己理解の大切さ

松葉さん:自分の気持ちをきちんと理解することが大切です。 まず、自分の好きなもの、嫌いなものを明らかにする必要があります。 そこから、起業の種を見つけることができます。

吉岡さん:自分の気持ちを把握するだけでなく、自分が何をしたいのか、何ができるのかを考えることも必要です。 考えながら、思いついたことを書き出した方がいいです。最初は具体的に書けなくても抽象的な形容詞などの表現でもいいです。それによって、自分が何かを求めているかを明らかにすることができます。

光畑さん:自分のやりたいことがわかってから、友達とよく話すことも必要です。 会話によって、自分への理解が深まり、目標がより明確になれます。一人で考えるのは限界があるので、話をする中で、自己発見ができます。

第2部 交流会

交流会のパターンでは、参加者たちの最近、感情が動いたことに基づき展開され、主に学生さんである参加者は積極的に発言をして盛り上がっていました。その中、多様な視点で周りの物事を感知したり、自分なりの思考方式をを表現したりしている。面白くて活力のある学生像が見られます。これらの新鮮な血液を注入していくと、多様性に富み、より包括的な社会になれるのではないかと感じました。一方、学生時代の終わりに迎え、そろそろ未知の社会人世界に入る学生さんたちにとって、自分自身に合う選択、将来への不安などを悩んでいます。ここでは、今回の2名の登壇者の起業物語を聞くことを通じて、何らかの自己の人生課題を見つけていくと祈っています。

~オブザーバーとして受講した感想~

李 惠さん

今回はインターンとして、始めてアントレプレナープログラムのイベントを参加させて頂きました。出産後の女性の立場から考えて起業してきた2名の登壇者のプレゼンテーションを聞き、独特性のある製品・サービスを顧客に提供する一方、顧客が直面している困境に乗り越える環境を作り出すことは本当な顧客価値のではないかを感じしました。加え、交流会のパターンの中で、学生たちの最近の心動きを聴き、より広い視野で周りの事物を感知していくことが分かりました。最後の本音ですが、参加できてよっかたと思います。

<中国語>

以外国实习生的身份,初次参加了学び舎mom举办的创业家演讲活动,我感到十分荣幸!演讲中的两位女性创业家建立的公司以产后女性为本,致力于为产后女性提供暖心商品以及贴心服务,深层意义上来看的话,可以说是建构了一个实质上帮助产后女性的环境。再者,在交流会的部分,聆听了学生们表达的最近颇有所感的事情,十分有趣。我也从中学会了应该要多视角去感知身边的事物。最后,真心觉得参加了这个项目很有意义。

黄 雨さん

 今回の愛知県立大学起業プログラムのオープニングイベントに参加し、非常に嬉しかったです。二人の女性起業家が自分の創業経歴と理念について紹介して、いろいろ勉強になりました。うまく起業するには、主体性や問題意識を持つことが必要だということがわかりました。具体的には、社会で何か改善される必要があるかを考えるということです。同時に、自分自身に対する理解と分析をさらに進めることも大切だと認識しています。なお、パネルディスカッションや交流会の部分でも、いろいろなダイバーシティのある意見を聞いて、学びになりました。せっかくの機会なので、インターンとして今回のイベントに参加できて、よかったと思います!

<中国語>

能参加本次爱知县县立大学的创业计划的开幕仪式,我非常得高兴。通过两位女性创业者讲述自己的创业经历与理念,我学到了很多,也明白了想要顺利地创业,发挥自己和主体性、保持问题意识十分重要。具体来说,要积极思考社会中什么需要被改善,同时也需要进一步加深对自己的理解和分析。另外,在集体讨论和交流会中有幸听到了许多具有多样性视角的意见。本次机会十分难得,能作为实习生参加此次的活动,我感到十分荣幸。

お2人とも日本語が非常に堪能で、外国の方が書いたとは思えない素晴らしい文章力にスタッフ一同感動しておりました。今後のご活躍が楽しみです!