イベントレポート:NANZAN SPARK講演会#1_10/2(水)身近な関心から始めよう

​​学び舎momは、昨年に引き続き、アントレプレナーシップ(起業家精神)を促進するプログラム「NANZAN SPARK」の企画運営に参画しています。

SPARK講演会シリーズ #1

新しい発想で社会課題解決に向けたビジネスモデルを生み出している4名による講演会

テーマ「身近な関心から始めよう」

日 時:10月2日(水) 14:00-15:30

講 師:山下 青夏 氏(Sena YAMASHITA)

【プロフィール】
2002年名古屋生まれ
高校在学中よりチャンネルの立ち上げに関わり、採用動画の営業制作を兼任。
18歳のタイミングで若年層向けマーケティング事業を設立し売却。
その後、メタバース領域のディープテック分野のスタートアップを設立。複数の特許申請をしメタバース分野の発展に寄与する。同社を離れた後渡英し、合同会社KANNONを設立。
見え方にフォーカスした事業を専門家を巻き込みながら立ち上げ、サービスをリリース。
半年で500万人ユーザー/月を達成する。情報格差をなくすという理念のもと、なめらかな社会を目指している。

まずは南山大学国際センター事務室長大澤 優隆 氏より「NANZAN SPARK」の主旨の説明があり、本日のゲストスピーカーの山下さんのご紹介から始まりました。

今回10名程の大学生が参加した中で、最初に山下さんより皆さん何が聞きたいですか?という問いのもと

〇事業の進め方
〇ベンチャー企業とは
〇どうやって起業するのか

など参加した学生が一番関心のある事から話す内容をその場で考えてくださっているところからも山下さんの素晴らしさが伺えました。

一番最初にお話された言葉もとても印象的でした。
‘やりたいと思った時になんでもできる!誰でもやろうと思ったら特別なスキルがなくてもできる’
まさにこのプログラムの中で南山大学が学生のみなさんに伝えたいメッセージ、大学生活の中でただ授業を受けて単位を取得するだけではなく無限の可能性をみつけて欲しい。世の中を変えるのは、特別な才能を持った一部の人だけでもなく誰でもチャレンジ精神を養い、自分の手でチャンスを掴み取る方法がある 
というもの、そのものでした。

山下さんは、初期のマーケティング事業に至るまでも、実は5つ程アイディアがあり、全てを試していった結果、若年層向けマーケティング事業が成功したそうです。
とにかく全部やってみて、うまく行かなければ辞めればいい。
やってみないとわからない。
たくさんやっていけば、その中でヒットするものは必ずある。

最初からヒットすると思って始めた訳ではなく、自分ができる事をやっていっただけと話されていました。

才能も勉強も必要なく、必要なのは行動するだけ。

この言葉は多くの学生のみなさんに勇気を与えたことと思います。

次のVR技術を活用して起業したディープテックビジネスでも常に周りを巻き込み、自分のできないところは人をどんどん頼り、1つずつできる事を拡大していったそうです。
そしてその中でもちろん失敗や挫折もあったそうですが、それをすぐ次に活かしていく気持ちの切り替え、行動力が大切なのだという事をひとつのエピソードを交えて話されていました。
自らが設立し、経営に参画していた会社をうまくマネージできなくなり、会社から解雇されるというショッキングなことがあっても、その日の夜には居酒屋で出会った新しい仲間と会社を立ち上げる。新しく始める事業に海外で学ぶ必要があると聞き、二日後には航空券を購入してイギリスに渡るなど、行動をしていく事で成功法が見えてきたと話されていました。

全てはできることをやった結果、ただそれだけだという強いメッセージを発信されていました。

自分でできない事は人がやればいい、誰にでも得意、不得意、できること、できないことはある。ただそこで考えて立ち止まるのではなく、行動さえ起こしていけば全てEASY GAMEだと話されていた言葉も印象深いものでした。

参加した学生からは

・お金の使い方をしらなくて失敗したと話されていたけど今の考え方を教えてください。
・人の見極め方の基準を教えてください。
・大学で学んでいる事は役にたっていますか?

などの質問があり、それに対しても山下さんなりの見解で的確に解答されていました。

山下さんのモチベーションの源は昔、家庭が厳しく自由にしたいことをできなかった経験があり、今は自由に自分で何でもできる事が楽しくて仕方がないとの事でした。
事業を始める際もまずは自分が何にワクワクするのか?自分の見たことのない世界をみてみたいという好奇心から始まるそうです。
最初から大きな社会課題に対する問題意識を強く持っていた訳ではなく、やっていく中で解決策に繋がるものが見えてきたと話されていました。
このあたりは参加された学生さん達も社会課題の解決といわれるとなかなか難しく感じる中ですごく腑に落ちたのではないかと思います。

最後には、ビジネスの始め方、進め方について山下さんの考えを事例とともにレクチャーが展開されました。
しっかりと経験だけでなくエビデンスや原理原則などに基づいて考慮し分析し判断しているところも、これからの山下さんのご活躍に益々の可能性が感じられるものでした。

ー今後の展望ー

アクセシビリティの海外と日本の違いに気づいたことがきっかけで、障害や年齢に関わらず全ての人が平等にWebサイトの情報にアクセスできることにフォーカスした
「情報格差のない世界をビジョンとし、KANNONを1000年続かせることを目標にみんなが知ってる会社にできれば。」とお話されていました。

ー南山大学 副学長(グローバル化推進担当) 山岸先生からのコメントー

感動するポイントにお金が儲かったから感動する人、人の役にたった事に感動する人、色々なツボがある中で、障害者の方が喜んでくれているのをみて「これ面白い」といった内容が非常に南山らしい感覚のお話だった。

そういった人の役に立ったことで感動するツボを持っている人が多いことが南山大学に多いポイントだと感じ、そういった人を育てたいという想いがある。

「人間の尊厳のために」という精神を真ん中に置いている大学なので社会課題の解決、グローバルというテーマで今後3回の講演会にも参加していただいて、ぜひ3月のピッチコンテストにも参加していただきたい。

今回の主旨である、「人間の尊厳のために」×「グローバル」、社会課題を考える、とともに社会課題をビジネスで解決していく事をどのようなバックグラウンドがあり、考え、行動し、実現しているのかをみなさんで考え、共感する貴重な機会となりました。講演会後には、山下さんのもとに講演者が集まり、具体的なビジネスの起こし方を真剣な眼差しで質問する様子がありました。

《カメラ担当 中嶋真由美》
《レポート担当 学び舎mom株式会社 前川 加奈子、ウィリアムズ 映》

ー次回講演のお知らせー

<講演会 #2 世界で活躍する人材に求められるものとは?>

日 時:10月16日(水) 14:00-15:30

講 師:塩野 誠 氏(Makoto SHIONO)

経営共創基盤(IGPI)共同経営者|内閣府知的財産戦略本部構想委員会委員/内閣府デジタル市場競争会議WG委員
産業構造審議会グリーンイノベーションプロジェクト部会WG委員
地経学研究所 経営主幹 新興技術グループリーダー/セプテーニHD社外取締役/INCLUSIVE社外取締役/beBit社外取締役


お申し込みはこちら

https://app.nanzan.ac.jp/regform/regist/univ/intlstrategy/spark2024_lecture

その他詳細はこちら

https://office.nanzan-u.ac.jp/ncia/news/event/003529.html

お問い合わせ先

南山大学 国際センター事務室 国際戦略係(intl-strategy@nanzan-u.ac.jp)