イベントレポート:NANZAN SPARKワークショップ_1/15(水)「共感を軸にファンを増やすPRの極意を学ぶ」
学び舎momは、アントレプレナーシップ(起業家精神)を促進するプログラム「NANZAN SPARK」の企画運営に参画しています。
SPARK WORKSHOP#2
日 時:2025年1月15日(水)14時30分〜16時30分
テーマ:「共感を軸にファンを増やすPRの極意を学ぶ」
-テレビ取材年間500件に導いた最強の元百貨店広報担当者によるPR講座-
講師:株式会社Wo-one 代表 犬飼 奈津子氏(Natsuko INUKAI)
【プロフィール】
ジェイアール名古屋タカシマヤにて、広報を15年担当。『日本一露出する百貨店』を目標に、テレビ取材を年間500件近くへと導く。2023年6月に独立起業し(株)Wo-oneを設立。企業広報内製化・広報担当者育成を伴走支援する他、KADOKAWA PR講座講師、中日新聞社ビズトレWEB社内報講座講師、社内報アワード審査員、PR TIMES社プレスリリースエバンジェリスト、亀山ブランドアドバイザーなどを務める。
2025年1月15日(水)14:30から、南山大学で開催されたワークショップには、約25名の学生が参加しました。ワークショップ冒頭では、南山大学国際センター事務室長の大澤優隆氏によって、本日の講師である犬飼奈津子氏の紹介が行われました。
続いて南山大学副学長の山岸先生より、NANZAN SPARKの趣旨が説明されました。
「人間の尊厳のために」と「グローバル」を軸に、社会課題を解決することが重要だということ、 そして、本日の犬飼氏のワークショップによって、発信力や伝える力をぜひ学んでほしいとのメッセージがありました。
続いて、犬飼氏が自らの経験とともに、PRが企業や社会にとっていかに重要な役割を果たすかを具体的な事例を挙げながらお話されました。
犬飼氏は、ジェイアール名古屋タカシマヤにて、広報担当となり、同店を「日本一露出する百貨店」とすることを目標に、テレビ取材を年間500件へと導いた実績があります。
特に「アムール・デュ・ショコラ」のイベントでは、単なる催事ではなく「訪れたくなるテーマパーク」のような魅力を持たせることで、消費者の関心を惹き、30億円の売り上げに貢献するという成功を収めました。
この成功の裏には、PR活動を通じてメディア露出を積極的に拡大し、テレビや新聞で話題を生む仕掛けがありました。
情報の出し方次第で、企業のステージを引き上げる力があるということを実感した犬飼氏は、2023年6月に独立。
独立後は、PRコンサルタントとして、企業広報内製化や広報担当者育成を伴走支援を提供しています。
講演の中で、PRの本質として強調されたのは、「PRは社会と繋がる」ことであり、「双方向のコミュニケーション」が重要だという点です。
PR活動は単に情報を発信するだけではなく、発信した情報に対する反応を受け取り、それを企業活動に反映させることで、信頼を築く役割を果たすことがわかりました。
さらに、誰でもできる情報発信として、効果的なプレスリリースの書き方やSNS発信の仕方も、実践的なアドバイスや具体例を出しながら、教えてくださいました。
また、学生でも学校や団体を通じてプレスリリース配信サービスを利用した事例や、地域や個人の取り組みを大きく広めるための工夫なども実例を元に説明され、多くの学生が意欲的に耳を傾けていました。
情報過多の時代に、選ばれ、信頼され愛される自分・企業になるためにも、
結果を急がず、情報を発信し続け「種をまき続ける」ことが大切というメッセージがありました。
その後のグループワークと発表の場では、学生が「今日の内容を踏まえて、改めて自分のやれることを考え、何か1つでも挑戦する」ための、それぞれの考えやアイディアを共有し合うワークに取り組みました。
書き出す時間には学生の質問にも駆け寄って、寄り添う姿がとても印象的でした。
グループでの意見交換では、皆さん積極的に話し合い、拍手が起きるなど、とても意欲的に取り組んでいる姿がみられました。
学生からの発表では、普段取り組んでいるユニークな活動の内容と、具体的な行動指針が発表されました。
-学生からの発表-
・(普段取り組んでいる)環境に優しいエシカルな活動を毎日SNSに投稿する。
・スポーツ活動の事前告知やメンバー募集に注力し、アジア大会の注目されている話題や地域的な背景をうまく利用して、自分のスポーツ活動が持つ目的やメッセージを、客観的に効果的に広めたい。
・自身が運営する名古屋の食べ物アカウントのフォロワーを1万人に増やす。
・世界に日本の熱波師の素晴らしさを届けたい。
など、発表の内容はとてもユニークで希望溢れるものでした。
自分自身のSNSアカウントをホワイトボードに載せたり、自身の取り組みを熱意を込めて発表する姿勢は、とても素敵でした。
最初は、挑戦が思い浮かばなかった学生が、犬飼氏のアドバイスを通して、発表の場に立ち、考えを共有する変化もありました。行動を起こし、小さな「種」をまくことの重要性を感じる瞬間でした。
最後に犬飼氏から、挑戦の後に振り返ることの大切さが共有されました。
「挑戦して何を感じたのか?」
「挑戦の結果、何が見えたのか?」
「次に挑戦したいことは何か?」
これらを振り返ることで、さらなる成長がある。
そして最も重要なのは、あきらめない心を持ち続けることというメッセージが伝えられました。
犬飼氏の熱い想いが伝わり、セミナー後も自ら質問に訪れる姿がみられました。
SNSの活用がますます重要となる中、本ワークショップでは、学生たちがプレスリリースと広報の違いを明確にし、自らのアイデアを効果的に発信するための戦略を立案する経験を通して、アントレプレナーシップに必要なスキルを養う機会となりました。
《カメラ担当 中嶋真由美》
《レポート担当 学び舎mom株式会社 浅野 順子、前川 加奈子》